http://book.akahoshitakuya.com/cmt/14955705
浅草の花柳界あれこれ。基本的な役割、用語、仕組み、エピソード等々を紹介されて興味深い。ただどうしても、こちら側の人間(著者)があちら側(花柳界)の話を整理して語ると、こちらの価値体系に押し込める/合わない細部を切り捨てるようでそれほど刺激的な地点へは行かない。例えば箱屋・芸者・女将の誰か一人に徹底的に語らせれば、常識とはズレた認識が細部から立ち上がってより面白いかもしれない。最後10ページ程で著者が客としてお座敷遊びの悦びを語るとき、あちら側に移動しただの紹介を免れ、この面白さの一端を実現して楽しい。
- 作者: 浅原須美
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2003/04/18
- メディア: 新書
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