やしお

ふつうの会社員の日記です。

堀栄三『大本営参謀の情報戦記』

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太平洋戦争中に大本営の情報参謀になった著者の、主に太平洋戦争に関する回顧録になっている。太平洋上に点在する島々を攻略することの意味や、制空権というものがどういう意味を持つのか、アメリカ軍と日本軍の戦略や戦術といった話が詳細に語られていて、もともと軍事や兵器に興味がなかったけれどとても面白かった。大本営の中でも作戦課が上、情報課が下、という意識の中で情報が軽視され願望や思い込みに基づく作戦が立てられて結果として現場の血でそれを贖っていく構造が描かれる。

大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)

大本営参謀の情報戦記―情報なき国家の悲劇 (文春文庫)