やしお

ふつうの会社員の日記です。

森功『腐った翼 JAL65年の浮沈』

https://bookmeter.com/reviews/115499361
著者のルポは面白いし複数読んでるけど、どうしても構図を描くまでで、構造を示してはくれない。歴代経営陣の派閥争い、規制産業であることの甘え、複数の労働組合の反発等々の事象がJALの腐敗を招いたとしても、それらの事象を発生させた構造的要因は何か、例えばANAとの構造的な比較がほしい、と読んでいると(ないものねだりかもしれないけれど)思ってしまう。本書では派閥争いに汲々としているように描かれても、おそらく内在的なロジックとしては「正しいこと」「会社を良くするため」と本気で思ってやっているはずだろう。