http://bookmeter.com/cmt/50577337
体系的に書くことなしに、それでいて放漫に書き散らしているという印象も与えないのは、バックグラウンドで強靭な原理が働いてそれが書かせていくからみたいだ。その原理を明示的に説明しないのは、省略ではなく、言葉で説明して欠落するものの方を重視しているからだ。この姿勢が芸術に対する認識と通底していて、芸術が爆発だとしても印象や無意識に全的に委ねることを意味せず、いかに開かれているか、現実をひっぺがす力を持ち得るかを意味してて、本書で石、血、仮面、火、水、あやとり等々のモチーフについていかに開いているかを語っていく。
- 作者: 岡本太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/02/28
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (33件) を見る