やしお

ふつうの会社員の日記です。

岩井克人『二十一世紀の資本主義論』

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基軸通貨は国家内の次元と世界の次元で貨幣の機能が二重化されているって話や、不純物がないと経済は不安定化するけどインターネットはもともとより純粋にグローバルだからより不純物がない、実はコピーレフト運動みたいのが不純要素になり得るって指摘のほかは、特に著者の従来の論の更新や拡大ではなく、その後の時代状況に関する個別具体的な論考でもないため、同著者の『貨幣論』や『ヴェニスの商人資本論』、『会社はこれからどうなるのか』を既に読んでいると本書を読む必要はあまりなくて、むしろそれらを未読の人が読むと短くていいかも。

二十一世紀の資本主義論 (ちくま学芸文庫)

二十一世紀の資本主義論 (ちくま学芸文庫)