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強大なマフィアが地域に根差してるのは国家が二重に存在してる状態、という見方が面白かった。国家権力の一面が暴力の独占なのにそれができてない状態。シチリアは歴史的に安定的な国家支配が弱い地域だからこうなったという。最終的にはマフィア側の内部分裂に付けこむ形で国家権力側が勝利する。本書は整理したり体系的にマフィアについて語ってくれずにとりとめもなくエピソードが語られてく。ヤクザの内在的な論理や構造を、発生起源や法的社会的環境等から丁寧に見せてくれた宮崎学の『近代ヤクザ肯定論』を読んだ記憶があるとどうしても不満。
- 作者: シルヴィオピエルサンティ,Silvio Piersanti,朝田今日子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 新書
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