やしお

ふつうの会社員の日記です。

佐渡裕『僕はいかにして指揮者になったのか』

https://bookmeter.com/reviews/115499453
さかなクン藤井聡太氏もだけど、究極的には「キャリア形成の方法」なんかより「常人離れして対象を愛して追求し続けられる」才能なのだと思う。佐渡裕氏も、自らチャレンジしたり人の懐に飛び込んだりはしていても、それだけでキャリアが形成できているのではなく、出会った人が「こいつは絶対にすごい」「この人に機会を提供しなければこの世の損失」と思うことで、立場が引き上げられていく。そして本人も、職業としての指揮者の枠組に囚われそうになると、そこを否定して、もっと根本で音楽を表現する人としての立ち位置に戻ろうとする。