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下巻と知らず先にキーワード編を読んじゃったせいで、そんなに大きな興奮はなかった。キーワード編は色んな別の面から構築し直すという話でかなり立体的で、特に下方倍音列なんか楽理の体系をアップデートするって話で相当興奮したけど、歴史編はまず一本の線に編成し直すという試みで、もちろんそれ自体ありがたい仕事に違いないけどわくわく感は低い。どうしても理論の演繹的な話ではなく実作の帰納的な話なので、出てくる演奏を実際に聞きながらじゃないとあんましわかんないっていう点もあって。でも下巻と比べてって話なだけですごい仕事だよ。
東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 (文春文庫)
- 作者: 菊地成孔,大谷能生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/03/10
- メディア: 文庫
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