https://elk.bookmeter.com/reviews/61216838
現在では柳沢吉保や田沼意次がダーティ、新井白石や松平定信がクリーンなイメージで、これは後者が悪口をしっかり書き残していた成果だったと考えるとやっぱ声がでかい方が勝つみたいな。実際には後者より前者の方が有効な政策を打ち出していて、それは実態経済に基づいていたという話。本書は人間ドラマや性格の問題で片付けずに、多面的に経済と統治機構をシステムの変遷という形で見せてくれるからすごく面白い。西日本の銀貨圏と東日本の金貨圏の差や物の流れとか、貨幣単位が米だと酒の流通量でインフレをコントロールするとか、とても面白い。
将軍と側用人の政治―新書・江戸時代〈1〉 (講談社現代新書)
- 作者: 大石慎三郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/06
- メディア: 新書
- クリック: 12回
- この商品を含むブログ (20件) を見る