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佐藤優は17年前『獄中記』で神学のまとまった著作の予告をしていて、本書と『神学の技法』がそれかもしれない。宗教は愚かな人が無条件に信じて縛られる(だから無宗教の自分は偉い)、と頭が悪いわけじゃない人でも主張する人が結構いて、そんなわけない、はるかに優秀な人達が真剣に考えてきた歴史や蓄積があるはずだ、と思っていても、じゃあ具体的にそれがどういうものかは分からなかった。本書はキリスト教者がどう神や信仰を位置付けるかの論理(神学の体系)を見せてくれるけど、一読で内在化して相対化する理解には至らない。